あげないギフト⑧ サラダ

Original picture
「サラダ」
2020年

品よく並んでお待ちしてます
われわれはサラダになれる
あなたが迎えてくれさえすれば

Memo
ブタナという、タンポポに似た植物をご存知ですか。
似てはいますが、見ればどうもタンポポとは様子が違うな、と感じられる植物です。
名前の由来はフランス語の Salade de porc =ブタのサラダ菜、だそうです。
ブタが好んで食べる植物だそうです。

初春。通りかかった通路に、そのブタナが行儀よくならんで葉を広げていました。
その時点で、私はその葉を絵に描こうと決めてました。

4月下旬になりすっかり暖かくなると、ブタナはニョキニョキ茎を伸ばして、タンポポにちょっと似た黄色い花をつけました。
で、ある日それらは皆、根っこから引っこ抜かれて山にされていました。
ブタナも草むしりの憂き目にあったのです。

一旦話を変えますが、お客さんはタンポポを食べたことはありますか。
私は子供のころ、タンポポが食べられる植物だと知って味見をしたことはあるのですが、苦いとだけ感じて、それ以来手を出したことはありません。

さて先の4月初め、これから新型コロナウイルスの影響で経済的な問題が起きるだろうという話題を受けて、方々の人からこのようなことをちらほら聞きました。
「最悪、お腹に入れられるものがあれば命はつながる/食べられるものを育てる/その辺に食べられる草がある/どうなっても何とか食いつなぐ」
これを聞いて「じゃあ私は、いざとなったらタンポポの食べ方を研究しよう」とぼんやり思ったのです。
それ以降、タンポポに対する印象がちょっと変わりました。
言い様によっては、あれらは全てサラダなのだなと思うようになりました。

その後、タンポポよりもわんさと並んで葉を伸ばしていた、あのブタナが引っこ抜かれて山になっているのを見て、私はまるでサラダが捨てられているかのように、ちょっと感じました。タンポポに似ているからです。
そこで、ブタナは人間にも食べることが出来るのかどうかを調べました。
食べられるそうです。若い葉を召し上がる方がいらっしゃるそうです。
ですからあの引っこ抜かれたブタナの山もサラダだった、ということになります。

以上が、この絵にサラダと名付けた理由です。

タンポポは生で食べることはできるけれど、出来れば火を通して食べた方がいい と解説サイトに明記してあったことを、念のためここにも掲載しておきます。

Drawing materials
面相筆/水彩紙/墨汁/アクリル絵具

Size
原画 394×509×mm
額込 415×530mm

オンライン展示「あげないギフト」より
Photo by Gallery I

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