絵と文26/「満月うつしの池」2018年

ある森の広場に深夜、突如現れるまほうの池は
満月うつしの池と呼ばれる光の池です。

もしも、あたたかい太陽の光にあたっても治らない特殊なきずがあったら
この池につけるか、つかるといい。
月が地面にうつることによってできるこの池は、つまり太陽の光の池なのだけど、でもそれとすこし違う。
あたたかくない。
でもつめたくもない。
きっと治る。

ただし、ここにつけても、つかっても「治らない」とあなたが言う場合
そのきずはすでに治っているものか、
必ず自分一人で治せるものに該当するという。

これは優しくてすこし厳しい、まほうの池です。


このこわい池には、私なら見つけてもつからないと言うかつかれません。

てのり(イワタノリエ)×きいろの戸口/2人展
「チュウリの森」at カフェペタル より

サイズ/254×203mm
画材/水彩紙、墨汁、アクリル絵具
譲渡済


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