2022年12月20日の日記

鬼まんじゅうである。

父がくれた。
一つはお前の分な、と言って。
共に食べるわけではない。
父は、その場で食べ始めた。
お茶を飲むかと尋ねたが、必要ないとのことだった。
あそう?、と私が答える頃には父は一つを平らげ、三文字ほど言葉を口にし、その場から姿を消した。
外から車のエンジン音が聞こえた。西へ走り去ったようだ。
この間、およそ五分。

私は夕食後に、これを食べた。

父が①自ら選んだものを②自ら店に行き購入して③自ら娘に与える、というこの①〜③が連なる機会は滅多にない。
私は鬼まんじゅうを父からダイレクトに与えられて、実は少々動揺した。
この、たまの一度の一つの破壊力。
ずるいと思いますね。
鬼まんじゅうのサツマイモが片側に片寄って集まっている様が、こういう時なぜなのか、とても可愛らしく見えます。
ずるいと思います。

鬼まんじゅう、美味い!