あげないギフト② 苔

Original picture
「苔」
2020年

この苔の下の石の一つが言う
「苔のこと、嫌いじゃないよ。図々しいけどあったかいと思う」

Memo
苔はお好きですか。
私は苔にそれほど関わったことがないのでわかりません。
でも、地面の隅に丸っこく集まっている苔のことは何となくずっと印象に残っていました。
そこでそれを描いてみようと思い、紙に少しずつ植え始めました。
よくよく観察してから描いた方がいいとされるのかもしれませんが、私はときどきわざと、自分の頭の中にある像を参考にする形で描こうとします。
描きあがってから、それを持って行って実際のものと見比べてみると、思った以上に違うことに気付きます。
私はそれがダメなことだとは(今のところ)思っていません。

ところで、お客さんは絵って何だろうって思うことはありませんか?
例えば、この絵は私が記憶から想像して描いたものなのでしょうか?
記憶の通りに描いて本物と似ていないものが出来たのだとしたら、私の記憶が間違っているのでしょうか?
記憶は間違っていないけど、私の利き手が上手く動かないから本物と同じようにならないのでしょうか?
それとも、記憶は想像の材料に過ぎないのでしょうか?
どうでもいいことでしょうか?
私の頭の半分は、どうでもいいことだと言っています。

3つ描いたので、ここに並べておきます。

Drawing materials
面相筆/水彩紙/墨汁/水彩絵具/アクリル絵具

Size
原画 120×120mm
額付 170×170mm

オンライン展示「あげないギフト」より
Photo by Gallery I

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