待ち合わせ。
名前がわからない花のそばで待ち合わせ。
今度会うその日には、名前がわからない花のそばで待ってろと、あいつに言われたんだ。
ぼくらふたりにしたら
名前がわからない花といったら、それ、その花なので。
最早、それがそれの名前なんだ。
たぶんきっと、問題は無いんだ。
だけど、ぼくは時々かんがえることがある。あんたもかんがえることは、ないだろうか。
ぼくらみなが、どれほど
ちょっと角度を変えて見れば、すぐ変質してしまうような不安定な約束の下で
一人毎日を愉しくやってるかって、そういうことを。
そのあと名前がわからない花の名前が判明したので、彼らの待ち合わせ地点はもう無いそうです。
使用画材/壁紙、墨汁、和紙のコラージュ